メルキタMailkita

北海道の外国人採用、現状は?

メルキタ

2024.04.15

mailkita_title_0415.jpg

外国人材の採用を検討したことはあるでしょうか?東京など首都圏では街のあちこちで外国人の活躍を目にしますが、北海道ではまだまだという印象。今回のメルマガでは北海道における外国人活用の現状について、北海道経済産業局国際課の保苅素子さん、鈴木田真寿美さんのお話を交えてご紹介します。

北海道の外国人労働者は福岡県の半分

少子高齢化などが原因で、労働力不足が年々深刻化しているのはご承知のとおり。2040年には全国で1100万人が不足すると見られており、北海道の担い手不足率は3割を超えるという予測もあります。国内人材だけで必要な労働力を確保するには限界があり、外国人材の活用を本格的に検討する時期が来ていると言っても過言ではありません。

令和6年1月に発表された厚生労働省の資料によると、北海道内の外国人労働者は約3万5千人(令和5年10月時点)。年々増加傾向ではあるものの北海道と人口がほぼ同数の福岡県ではすでに約6万5千人の外国人が働き、2倍近い差となっています。
「産業別で見ると、北海道の場合、農林業の割合が多いのが特徴です。一方、情報通信、宿泊・飲食サービス、卸売・小売などの業界では外国人材の活用がなかなか進んでいません。北海道で学ぶ留学生は増加傾向ですが、外国人材の雇用に前向きな企業が少ないため、道外で就職せざるを得ないケースが増えています(保苅さん)」

円グラフ.jpg

 

外国人採用を始めるなら今がチャンス?

北海道内の外国人労働者数は全国13位にとどまりますが、前年比の伸び率では27%を超え、全国2位の水準です。道内在住の外国人は急速に増えており、日本語学校の増加など、受け入れ環境が整備されつつあることが要因と考えられています。「東京のような渋滞や満員電車に乗らずに済む」「自然が豊か」「何を食べてもおいしい」といった北海道ならではの魅力も、外国人に浸透しつつあります。

「人数は少ないものの前年比では​​医療・福祉分野で働く外国人が2倍近い伸びになっており、製造業も1.7倍と外国人活用は広がってきています。北海道で働くことを希望する優秀な人材も少なくないため、業界を問わず、外国人活用に積極的な企業が増えることを期待しています(鈴木田さん)」

「外国人材の採用は日本人を採用するのと比べるとハードルが高いと感じるかもしれません。しかし、将来的に採用する可能性があると考えるなら、少しでも早く取り組むことをおすすめします。一人でも外国人を雇用した実績があれば、後から来る外国人材も安心して入社できるはずです(保苅さん)」

外国人採用がもたらすメリット

労働力不足の解消やインバウンド客への対応だけが外国人採用のメリットではありません。すでに外国人材の活用に取り組む企業からは次のような声があがっています。

・コミュニケーションを重視する意識が高まった
・当たり前と思っていた業務や慣例を見直す機会になった
・自社商品の輸出など、海外へ目を向けるきっかけになった

「このごろは行政も外国人材の活用を後押ししており、そのための支援制度も充実しつつあります。北海道経済産業局でも外国人材採用に関する情報提供を行っているので、ぜひ気軽にお問い合わせいただければと思います(鈴木田さん)」

◎外国人の採用を考えている企業の相談窓口
経済産業省 北海道経済産業局国際課
札幌市北区北8条西2丁目 札幌第1合同庁舎
TEL: 011-709-1752

MAIL:bzl-hokkaido-kokusai@meti.go.jp
経済産業省 北海道経済産業局 外国人材活用支援


◎経済産業省 北海道経済産業局からの委託でインタビュー集を取りまとめました
外国人&採用企業インタビュー集『Why work in Hokkaido?』