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あきらめるのはまだ早い!求職者に響く効果的な求人広告とは?

メルキタ介護

2025.07.14

mailkita_kaigo0717_2.jpg「求人を出しても来ない」とあきらめてしまったり、「とりあえず出しておこう」と古い情報を出したまま放置していませんか?今回は実際の成功事例から、効果的な求人広告の作り方と採用手法の組み合わせ方などをご紹介します。

「ペルソナ」の設定で理想の人材像を明確化

かつてのように「誰でもいいから」という考えでは応募は来ません。採用活動で最も重要なのは「どんな人に来てほしいか」を具体的に決めることです。年代、地域、勤続年数、資格や経験、職歴、価値観、ライフスタイルなどさまざまな要素を分析し、ターゲットとなる人材像(ペルソナ)を設定します。

ペルソナの例:
・30代後半の女性、介護福祉士資格あり
・家庭と仕事の両立を重視
・地域密着型職場を希望、育児休暇を重要視

設定にあたっては、データを集めることも大切です。すでに働いている職員を分析して、どんな人たちが働いているか、今どんな人が足りないのかを整理してみましょう。

採用ブランディングで企業の魅力を伝える

ペルソナと並んで大切なのが採用ブランディングです。事業所の魅力を求職者に伝えて「選ばれる職場」を目指しましょう。

・ミッションやビジョンの明確化
事業所のミッション、ビジョンを明確に、求職者に共感してもらえるように伝えましょう。採用に成功しても、その後のミッション、ビジョンがきちんと伝わっていないと「どこに向かっているのか分からない」状況になり、早期離職につながるケースがあります。

・コンテンツの発信
SNSやブログで働く人々の様子を伝えることで、求職者にリアルな魅力を感じてもらいます。職場の写真や従業員のインタビューなど事業所の環境がわかる内容を発信してみましょう。定期的な情報発信やイベントを通じて継続的なコミュニケーションを取っていくことで、将来の採用にもつながるかもしれません。

求人手法の「組み合わせ」や「書き方」もカギ

採用手法は、ハローワークを使う、求人メディアに広告掲載を行う、ATS(採用管理ツール)を用いるなど「応募待ち型」と、人材紹介サービスやリファラル(社員紹介)、合同企業説明会などの「直接アプローチ型」があります。どれか1つに依存するのではなく、効果的に組み合わせることが成功のカギです。また、求人の書き方やツールなどを見直すことで大幅改善に至る事例もあります。

【事例1】求人の書き方を変えただけで応募ゼロ→2名採用

80名規模の複合施設で3週間応募がなかった求人広告を見直した事例。求職者が知りたい情報を具体的に記載することで状況が一変しました。

<改善内容>

仕事内容
障がい者支援業務
日常生活のお手伝い、清掃・調理業務なし、介護ロボット導入で負担軽減

休日説明
4週9〜10休
夜勤の次の日はお休み、連休取得も可能

給与情報
基本給のみ
26歳独身、3年経験者の入社2年目・5年目の具体的な給料例 を追加

応募方法
お気軽にご連絡を
カジュアル面談OK、手ぶらでお気軽にお越しください

【事例2】採用ツール見直しで費用削減+応募12名獲得

障がい者福祉施設が長年苦戦していた夜勤専従採用で、採用管理システム(ATS)を他社から切り替えた事例。費用を抑えながら大幅な応募増(夜勤専従に8名、食事作り・掃除担当に4名の計12名)を実現しました。

<改善内容>

月額コスト

7万8千円
6万6千円(1万2千円削減)

運用方法
自社で原稿作成・投稿
ジョブキタが原稿作成から運用まで代行

掲載先
限定的
ジョブキタ、しゅふきた、Indeedなど幅広く掲載

掲載基準
Indeedの掲載ルールを満たさず非表示が多かった
適切な原稿で確実に表示されるようになった

【事例3】合同説明会で一度に10名と面談成功

小規模施設が「待つ」採用から「出会いに行く」採用に転換した事例。人材紹介では1名採用に100万円近くかかる中、参加費15万円の合同説明会で有資格者4名を含む10名の求職者との接触に成功した。

<改善内容>

参加イベント

主婦向け合同説明会(参加費15万円、毎回100名以上来場)

採用ターゲット
有資格者のみ
無資格者も含めて間口を拡大

アプローチ
応募を待つ
積極的に出会いの場に参加

定着率
既に定着率の良い施設だったため、働きやすさをアピール

まとめ

効果的な採用活動の基本は「求職者目線での情報提供」と「複数手法の組み合わせ」です。まずは現在のペルソナや採用ブランディングを見直した上で、事業所に最適な採用手法の組み合わせや現状の求人の見直しをしてみましょう。わずかな改善でも思わぬ効果を生み出すかもしれません。

※この記事は2025年5月15日に開催したジョブキタオンライン勉強会の内容を元に制作しています。

<講師>
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●ふくしのよろずや神内商店合同会社

代表 神内秀之介さん
公益社団法人日本社会福祉士会理事を筆頭に数多くの肩書を持ち、介護経営のコンサルタントとして、福祉業界のサービスや経営環境、就労環境の向上のために講演活動やさまざまな経営のアドバイスを行っている。