メルキタMailkita

【面接・採用お役立ち】 面接で「コミュニケーション力」ってどう測る?

メルキタ

2021.07.05

com_title.jpg
先日行った「採用活動で知りたいことは?アンケート(5月17日号)」で、「コミュニケーション力の高さを測る効果的な方法を知りたい」という声を、採用担当者の皆さんからお寄せいただきました。
そこで今回は、HAJの人材紹介部門でこれまで延べ2000名以上と面談をしてきたキャリアアドバイザーの佐藤幸城が「コミュニケーション力を測る4つのポイント」について解説します。

一口に「コミュニケーション力」と言っても、そこには4種類の要素が含まれています。
①意思の伝達ができるか
自分の考えを正しく相手に伝える力です。伝えたいことを、しかるべきタイミングで、相手が受け取れるように話すことができるかどうかがポイント。お客様へアドバイスを求められた時、職場でアイデアを求められた時、上司に提案する時など、自分の意見や考えを伝える機会が多い職場では重視したい力です。
mama

面接官「お客様目線でウチのお店の改善すべき点は、どこだと思いますか?」

boy

応募者「品揃えが豊富なのは魅力だと思いますので、もう少し女性向け商品の割合が多いとより良いと思います」

→自分の考え・意見を持ち、分かりやすい言葉で説明できている。

②好感的な表現ができるか
相手に好意を持ってもらえるような振る舞いをする力です。いわゆる「感じの良さ」を意識した言動ができるかどうか。接客業など、第一印象の良さや振る舞い方が重視される仕事では、しっかりチェックしておきたい力です。
mama

面接官「こちらへ、どうぞ」

boy

応募者「(相手の目を見て笑顔で)ありがとうございます!有北太郎です。本日はよろしくお願い致します!」

→目を合わせて自然と笑顔がでる。相手と積極的に対話する姿勢をアピールできている。

③対人と調和できるか
俗に言う、傾聴力やリアクションの部分。『なるほど』と相づちを打ったり、『たしかに』と同意したり、初対面であっても相手とかみ合いながら会話を盛り上げていける力です。リピーターの多い業界など、顧客との信頼関係を育んでいくような仕事では重要度が高いでしょう。
mama

面接官「読書が趣味ということですが、実は私も〇〇(作家名)が好きなんです」

boy

応募者「そうなんですね。◯◯は読んだことがないのですが、私も気になっていましたので、良かったらオススメの作品を教えてもらえますか?」

→相づちを打ち、自分が知らないことでも相手に合わせて会話を続けようとする。

④論理的な説明ができるか
自分が言いたいことをきちんと筋道を立て話す力です。相手の理解を促すため、根拠や背景を具体的に、さらには簡潔に伝えることが重要になります。相手に合わせて語句を使い分けたり、内容を絞り込んだり。上記より一つランクが上がる要素ですが、営業など、顧客を説得したり、納得させたりする仕事ではぜひ求めたい力です。
mama

面接官「前職ではどのようなお仕事をされてきましたか?」

boy

応募者「求人広告の営業職に5年間携わり、お客様である企業のさまざまな魅力を引き出して、求職者に届けるための広告づくりに取り組んできました。企業とユーザー、両方の視点を持って仕事をしてきたので、その経験は貴社の業務にも活かせると思っています」

→仕事内容を具体的にわかるように説明し、次の職場で活かせる経験やスキルにも言及している。

で、結局コミュ力を測る方法は?
業種や仕事内容によって4つの要素の優先順位は変わるので、漠然と『コミュ力が高い人』を求めてもマッチングは難しいかもしれません。ですから、まず、自社の業務を再確認し、どんな要素を重視すべきか明確にするところから始めるのが良いと思います。 そして、どういった質問をすればその力を推し量れるかを前もって検討しておきましょう。 実際の面接では、用意した質問にどのように答えたかを確認し、自社にマッチするかを最終的に判断する、というプロセスがオススメです。

sato.jpg私はよく求職者の方々に、「面接は評価される場ではなく、コミュニケーションの場」だと伝えています。自然体で振る舞うことが重要で、必要以上に自分を良く見せる必要はないと。ですので、企業の皆様にもぜひ率先してコミュニケーションを取っていただきたいと思っています。それが求職者の魅力を引き出し、良い人材と出会うことに繋がるからです。