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高卒採用がうまくいかない理由とその解決法

ジョブキタ就活採用事例

2024.08.21

mailkita_240821title.png近年、北海道の人口減少はかなりの勢いで進んでいます。若年層の人口が減る中、高卒採用に関しても非常に厳しい状況に直面しています。どのようにしたらこの難局を乗り越えることができるか、一緒に考えていきましょう。

高卒採用がうまくいかない3つの理由

1,高卒者の人口の減少×高卒の求人数の増加

道内の2024年3月の高等学校新規卒業予定者数は、42,874人。そのうち就職希望者数(参考資料上は求職者数)は5,346人です。2007年3月は10,720人だったことから、就職希望者数は20年程で半減していることがわかります。mailkita-jkr-graph1.jpg

さらに、進学者(大学・専門学校ほか)の割合は、2007年度の69.4%から2023年度には77.3%にまで増加しました。

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一方、高卒の道内求人数はうなぎのぼりに増加しており、昨年の道内求人倍率は2.92倍。過去20年で最も高くなっています。
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これらの2重の要因によって採用環境は一層厳しさを増しており、この状況は今後も改善される見込みは少ないと予想できます。

2,生徒への直接連絡禁止や一人一社制などの独自ルール

高卒採用には独特のルールが存在しています。未成年である高校生を守り、学業を優先させる、すべての生徒に公正な機会を与えるなどの理由から定められたもので、ルールに違反した場合は罰則もあり注意しなければなりません。

  • 「生徒への直接連絡禁止」学校またはハローワークが生徒と企業の間に入って応募の受付を行うもの。
  • 「一人一社制」応募解禁日から一定の間、一人の生徒が応募できる企業を一社とするもの。

これらのルールによって、「はじめて面接した企業にそのまま就職を決める」決め打ちの状況が生まれやすく、高校生と企業が直接出会える機会は一般の採用活動よりも少なくなります。高卒者が激減している現状では、このルールで高卒者と接点を持つことはかなり難しいと言えるでしょう。

3,道内の高卒新卒者の早期離職率は43.9%

採用後にも定着率の低さという問題があります。2023年に厚生労働省が発表した「高卒者が3年以内に離職する割合」は北海道で43.9%とかなり高く、全国平均の37%を6.9%も上回っています。せっかく採用した人材を長期的に雇用できていないことは、大きな課題と言えるでしょう。

難しいからと諦める前に試したいオススメの解決法は?

例えば次のような解決方法が考えられます。「ルールに合わせた方法で高校生との接点を見直す」「定着が良くなるように会社の制度や職場環境を見直す」「大学卒や既卒の若い人材にターゲットを広げる」などです。中でもオススメの解決法は「大卒や既卒の若い人材にターゲットを広げる」ことです。
高卒採用と比較した場合の大卒採用のメリットには、
このようなものがあります。

  • 大学4年間で学んだ知識やアルバイトや留学など経験を活かした活躍を期待できる
  • 学生との接点が増え、選考も充実するためミスマッチが起こりにくい
  • 広く採用向けPRができるので企業認知やブランディングにもつながる

大卒採用は高卒採用とルールも異なり、求人広告以外にも、合同企業説明会、インターンシップなどさまざまな手段で学生に直接アプローチすることができます。難しいからと諦める前に、「若者の採用」について広義で見直してみるのはいかがでしょうか?